おうちでしごとするということ

脱サラ後の第2の人生で思うことの綴り

poetry

テレビジョンCMで高村光太郎の「冬の詩」が朗読されている。
「冬だ」で始まるユニクロのCMである。ダウンジャケットか。
詩が表舞台に出てくるのは喜ばしい。



古今東西、詩は多くの人々を魅了してきた。
近い将来、詩人の闊歩する時代が再来すると思う。
ハッとして、ギョッとする、心に入る感覚を、言葉に感じてみたい。



小学生のころ、授業中にテープレコーダで詩の朗読を聴講したが、
暗い静かな朗読で、教室は静まり返った。
もっと抑揚のある情感のこもった詩を聴かせて欲しかった。



詩人になりたい。詩人になりたかった。

秋の夜長にマン・レイ

10月も終わりの平日の昼下がり、マン・レイ展に行った。
会場の国立国際美術館は大阪・中之島にある。
この界隈は仕事で良く来るので、問題なく会期に間に合った。



25年前の大阪開催時とは出展作品ががらり変わっている。
マン・レイ財団所蔵の作品のみの展示のためであるようだ。
出展数は膨大で、映画の上映もあり、まったく時間が足りなかった。



マン・レイから、様々な交流関係をひもとくのは面白い。
例えば、サティ、コクトー、ラディゲ、三島といった系譜。 
時代を作った偉大な芸術家の一人である所以である。



入手した収録図集はバルケマ社なみの重厚な装丁。
3000円は安いと思うけど、あまり売れてなかったな。
秋の夜長、図集を眺めるのは、贅沢極まりない。

母との平城遷都祭

東院庭園(撮影:林)


今日、母と奈良の平城遷都1300年祭に行った。
ときおり雨の降る秋の一日、平城宮跡会場を二人でまわった
早いお昼ご飯は、フードコートで韓国のりまきを食べた。



母が岡山から修学旅行で奈良に来た時のことを聞いた。
母が大阪の空襲で岡山へ疎開していった時のことを聞いた。
母が中学卒業後、就職のため大阪へ出てきた時のことを聞いた。



大極殿、東院庭園、遣唐使船、歴史館の順にまわった。
平城宮跡に見るべきものがあったかどうかはわからない。
2010年に母と平城遷都祭に来たことは意義深い。

アクアリウム

会社員の生活から脱却して、本日でちょうど5年が経過した。
長いようで、短いようで。
5年目の節目に事務所をいろいろとリフレッシュした。



執務環境はそれなりに充実することができたが、
最後の仕上げに、熱帯魚の水槽をセットした。
60cmの小さな水槽であるが、照明もあり、良い雰囲気である。



水槽は立ち上げて間もないので、
グリーンネオンテトラミナミヌマエビが泳いでいるのみである。
さらに数種の水草がゆらゆら涼しげである。



メンテナンスの苦労はたぶんこれから味わうのであろうが、
めだか歴10年の私には怖いものはない。
めだか飼育技術はいまだ小学生レベルにあるけれども。



グリーンネオンテトラは野生種のようで、
アマゾン流域からはるばる日本にやって来たようだ。お疲れさま。
奈良に来るとは思ってもみなかっただろうな。



ミナミヌマエビは仕草が愛らしい。
こちらはめだか池で繁殖した奈良生まれである。
えさにありつく執念は見習いたいと常々思う。

蛙又池(かえるまたいけ)

奈良市内の西部には蛙又池(かえるまたいけ)と言う風光明媚なため池がある。
近鉄菖蒲池駅の南側、歩いて数分の場所に位置する。
この池は、とてつもなく歴史的に価値のあるため池である。
築造は西暦162年とも、推古天皇の時代(607年)とも伝えられ、日本書紀にも登場する。



「我が国最古のため池」の称号は、現在、大阪の「狭山池」(616年)にある。
狭山池の年代は、発掘された遺跡を年輪年代測定で鑑定しているため精度が高い。
一方、蛙又池の年代は書物等による伝承のみであるため、少々、分が悪い。
しかしながら、蛙又池の方が最古である可能性は十分に高いのである。



ため池とは、用水確保のために水を貯えた人工の池のことを言う。では、ダムとの違いは?
農林関係では、堤高が15m未満をため池、15m以上をダムと呼んで区別している。
蛙又池の堤高はほぼ15m未満、狭山池の堤高は15m以上のようなので、
それぞれ「我が国最古のため池」と「我が国最古のダム」として共存するのが良いのでは。



蛙又池には歩道橋がかかり、橋を渡ると石段の上にあやめ池神社がある。
蛙又池のほとりには「大和文華館」があり、10月2日がリニューアル・オープンとなる。
国宝4点、重要文化財31点を含む約2,000点の美術品を収蔵する隠れた名所である。
国宝の「婦女遊楽図屏風」(松浦屏風)は往年の切手少年には馴染み深い名画である。

APECエンジニア

APEC(Asia-Pacific Economic Cooperation)エンジニア登録制度は、
APECエンジニア相互承認プロジェクトに基づき、
有能な技術者が国境を越えて自由に活動できるための制度、とある。
APEC域内の発展促進のための、国境を越えた技術移転、技術者移動が目的である。



APECエンジニアの登録更新時期が来た。
私はAPECエンジニア創設時の2001年に取得したので、今回で2回目の更新。
5年毎の更新で、2001年から10年ほどの資格保持となる。
APECエンジニアの取得については、その必要性から、賛否両論がある。



APECエンジニアの更新申請には、
5年間で250時間(年間50時間)のCPD(継続教育)の記録が必要である。
それと、更新のための費用が必要である。日本技術士会が窓口である。
更新のための資料作成と証明写真準備にほぼ丸1日を要してしまった。



事務所を立ち上げてから5年の間には、
海外のクライアントから3件のコンサルティングを受注したが、
APECエンジニアの資格はまったく不要であった。
技術者資格の国際的な相互承認の意義は、今のところ全く実感できない。



それでも、更新手続きを今回も迅速に実施したのは、
日本における国際資格の発展を心から願うためである。
その先には、建設技術者の地位向上を望む。
今回はあわせて、EMF国際エンジニアの資格も申請した。( http://www.engineer.or.jp/emf/emf.html )



昨日、若く頼もしい、国土交通大臣が就任した。大いに期待している。
日本の建設技術者に、未来に続く明るい道筋を示して欲しい。
建設エンジニアを目指す若者に夢を与えて欲しい。
舞台は国内、国外にこだわらない。社会資本整備が素晴らしい仕事であることを知らしめて欲しい。




北海道

糠平湖(撮影:林)


先週は北海道に行ってきた。
奈良も暑いが、北海道も暑かった。



後年のため、備忘録として、北海道行きの内容を以下、記載。



視察・会合
 旧国鉄士幌線アーチ橋、道路盛土耐震小委員会
訪れた湖
 糠平湖、然別湖ウトナイ湖
味わった料理
 豚丼(帯広)、味噌ラーメン(鹿追)、海鮮鍋(札幌)、ご当地バーガ(植苗)
出会った動物
 オジロワシ、ハクチョウ、鹿、ミヤベイワナ 他
入った温泉 
 糠平温泉、幌加温泉
偶然見つけた絵画
 サルバドール・ダリ「二人」(ルネッサンスサッポロホテル